▼シナリオ名 「もうヒトリのキミへ」 ▼レギュレーション  システム:ビーストバインド トリニティ  プレイヤー人数:3人  キャラクター初期作成(PLの希望によっては経験点を追加する)  使用ルールブック:持っているものは全部使っていいけど基本だけでも大丈夫  その他不明点はGMに個別問い合わせのこと ▼トレーラー 喪失をまだそれと知らぬ少女の願い 喪失を決して受け入れぬ大人の渇望 それぞれの想いの交錯する四辻で 機械人形の歯車は軋んで回転する ビーストバインドトリニティ ――もうヒトリのキミへ 心焦がすは魔の渇望 心つなぐは人の絆 ▼PCハンドアウト <PC@> 絆:"あなたの持ち主となるはずだった人間" 関係:任意 コンストラクション:自動人形 推奨カヴァー:学生(外見年齢はPCBと同程度であることが望ましい。 あなたは死人に似せられて作られた似姿だ。 はじめて起動したあなたは、"あなたの持ち主となるはずだった人間"が既に死んでいることを知らされた。 彼は何者かに殺されたのだという。 行く場所のないあなたに、"あなたを作った人間"は面白そうに語りかけた。 「名前がないと不便だろう、名前を付けてやるよ」 「キミは、キミが生まれた理由を知りたいかい?」 <PCA> 絆:"1年前の殺人事件の犯人" 関係:任意 コンストラクション指定なし 推奨カヴァー:警察関係者・協力者等 あなたは、1年前の殺人事件の犯人を追っている。 (その理由はPLが任意に決めてよい、特に思いつかなければ警視庁死霊課からの依頼ということになる。) 犯人の足取りは、未だ掴めていない。 そんな時、ひとつの情報がもたらされた。 ある事件「自動人形襲撃事件」に使われた凶器が、1年前の事件に使われたものと一致したというのだ。 あなたは、情報を得るためにその事件を担当する部署へ向かう。 そこで、PC@と出会った。 <PCB> 絆:"1年前に殺された親友" 関係:任意 コンストラクション指定なし 推奨カヴァー:学生 あなたは、日常生活を送る傍らで"羽根"の回収を手伝っている半魔だ。 ある日、友人と街へ出かけたあなたは、"1年前に殺された親友"と出会った。 あなたの周辺で、1年前に止まっていた時間が動き出す。 ▼以下ハンドアウトに記載のあるNPC <NPC@>"あなたの持ち主となるはずだった人間" シナリオ開始前の時点では詳細不明である。 PC@の持ち主になるはずだった人間。 PC@が起動する何日か前に何者かに殺害された。 <NPCA>"あなたを作った人間" 自動人形技術者。 注文に応じた外見の自動人形の作成や”違法”な改造を請け負っている。 たとえば、”人間と見分けのつかない自動人形の作成”とか……。 <NPCB>"1年前の殺人事件の犯人" 詳細不明。1年前、<NPCD>を殺した異形の犯人。 <NPCC>"自動人形襲撃事件の犯人" 詳細不明。事件に使われた凶器が一致したことから、<NPCB>と同一犯の可能性がある。 <NPCD>"1年前に殺された親友" 1年前、異形によって引き起こされた殺人事件の被害者。 PCBの目の前で殺され、その死体は持ち去られた。 犯人である異形は未だに見つかっていない。 この事件はPCBはもとより、その周辺の人間の心にも暗い影を落としている。 ※NPCはシナリオ中も増えます。 また、NPCの名前は、PCの名前と設定を見てからGMが決めるので、まだ決まっていません。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ↑ここまでがシナリオ開始前にPLに開示する項目↑ ↓ここから下はGMパートです、NPCのハンドアウトはシナリオ内にNPCが登場するたびに開示してください↓ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ▼シナリオの時系列や真相について (ここではわかりやすいように仮にもうヒトリのキミへ動画のNPC名で記載しています。 これらは背景事情としてGMが把握していれば良く、物語の流れに応じて柔軟に変更してかまいません。) 1年前、柊陽子という少女が下校途中で殺害された。 彼女はPCBの親友であり、PCBの目の前で異形の存在に殺され……その死体は異形の存在に持ち去られた。 その犯人である異形は、八崎アスナ、PCBと柊陽子の共通の友人である。 普段は社交的に明るく振る舞っているアスナだが、その正体はPCBと同じルーツを持つ魔物である。 もともと魔物であったアスナは、昼の世界のただ中にあって、本当の意味では孤独な存在だった。 そんなアスナにとって、柊陽子は「ヒトリぼっちだった自分を救ってくれた存在」であり、PCBは初めてできた「自分とよく似た雰囲気の友だち」。 2人との絆が自らを日常につなぎとめるものだったのだ。 ……高校に進学してから陽子とPCBには新しい友だちが増えていった。 それは、陽子とPCBの人柄によるものもあっただろうし、陽子とPCBとアスナの3人が生み出す明るい空気によるものも大きかっただろう。 しかし、このことがアスナの心にエゴを芽生えさせるきっかけになった。そして、どこかで絆はエゴへと変わった。 「私の本当の友だちは陽子とアスナだけ」「陽子を私だけのモノにしたい」「PCBとずっと一緒に友達でいたい」「もうヒトリにはなりたくない」 肥大化したエゴは八崎アスナの心を異形の魔物へと変貌させ、凶行に走らせた。 ここから先1年の間、アスナは陽子の死体を自らのドミニオンに隠したまま、陽子を発作的に殺してしまったことを後悔し、彼女を生き返らせる方法を探し続けていた。 そして、シナリオ開始の1月前に秦ツキカの元へたどり着き、陽子を生き返らせる手がかりを得る。 その方法こそ「覚醒した心魂機関を手に入れること」だった。 これを知ったアスナは、以後、覚醒した心魂機関を手に入れるために「自動人形連続襲撃事件」を引き起こすこととなる。 一方、陽子の父親である柊要一郎は、子の死を悼んで、違法自動人形技術者である秦ツキカに「娘と同じ姿をした自動人形」の制作を依頼する。 妻を早くに亡くした彼にとって、遅くに生まれた一人娘である陽子の死は受け入れがたいものであったのだろう。 (ただし、その本当の心中は彼が死んだ今となっては推し量るしかない。) アスナは、陽子の死後、何度か柊要一郎の元に足を運び、彼女の死を悼む者同士として、生前の彼女の話を聞かせ合っていた。 その中で、アスナは「要一郎が陽子の偽物を作ろうとしていること」を知る。 アスナにとって、陽子は自分のドミニオンに隠している彼女ただ1人しかいない。アスナには要一郎の行動がひどい裏切りのように思えた。 そして、シナリオ開始の2日前、アスナは要一郎を殺害する。 このシナリオは、PC@がツキカのラボで初めて起動するところから始まる。 PC@は警視庁死霊課でPCAと合流し、さらにPCBと街中で出会う。 彼らが協力し「1年前の事件」「自動人形連続襲撃事件」「柊要一郎殺害」の犯人を見つけ出し、犯人を打倒することによってシナリオクリアとなる。 ▼NPCハンドアウト (NPCが登場する度に公開してください。 どどんとふ使用であればあらかじめNPCのキャラチップをマップに設置してメモ欄に記載しておき、登場するまで控え室に待機させておくとスムーズかもしれません。) <NPC@>"あなたの持ち主となるはずだった人間" PC@の持ち主になるはずだった人間。 PC@が起動する何日か前に何者かに殺害された。 <NPCA>"あなたを作った人間" 自動人形技術者。 注文に応じた外見の自動人形の作成や”違法”な改造を請け負っている。 たとえば、”人間と見分けのつかない自動人形の作成”とか……。 <NPCB>"1年前の殺人事件の犯人" 詳細不明。1年前、<NPCD>を殺した異形の犯人。 <NPCC>"自動人形襲撃事件の犯人" 詳細不明。事件に使われた凶器が一致したことから、<NPCB>と同一犯の可能性がある。 シナリオ開始時点で4体の自動人形が襲われている。 <NPCD>"1年前に殺された親友" 1年前、異形によって引き起こされた殺人事件の被害者。 PCBの目の前で殺され、その死体は持ち去られた。 犯人である異形は未だに見つかっていない。 この事件はPCBはもとより、その周辺の人間の心にも暗い影を落としている。 <NPCE>"死霊課の刑事" 死霊課の刑事。PC@をNPCAのラボから死霊課まで連れてきた人物。 直前まで自動人形襲撃事件を捜査を担当していたが、PCAに引き継いで担当から外れることになった。 <NPCF>"友だち" PCBの友だち。NPCDとは共通の友人であった。 ▼シナリオ中に登場することになるNPCについて(PLには開示しない) 彼らの名前と設定はPCの設定に応じてGMが調整することになります。 シナリオ開始前の準備として、次の指針にしたがって、名前と設定を調整してください。 <NPC@>"あなたの持ち主となるはずだった人間" NPCDの親。初老(50歳前後)の男性(女性)であり、資産家だ。 性別はどちらでも良いため、趣味で選択する。(シナリオ上の記載は仮に男性としている。) 彼は、10年前に配偶者を亡くしている。 そのため、ただ一人の子供であるNPCDのことを溺愛していた。 特に名前が思いつかなければ名前は「要一郎」(男性)となる。苗字はNPCDと同一のものになる。 <NPCA>"あなたを作った人間" PC@の製作者である違法自動人形技術者だ。 自動人形の制作、改造の他に、アンダーグラウンドの情報屋としての顔も持つ。 なお、彼は自動人形技術者だが、自ら心魂機関を製作することはできない。 男性でも女性でもかまわないため、可能であればPLの趣味にすり合わせる。 特に名前が思いつかなければ名前は「秦ツキカ」(眼の下にクマのある白衣の女)となる。 <NPCD>"1年前に殺された親友" PCBの亡くなった親友。 PC@の姿形の元となった人物であり、シナリオ名の「もうヒトリのキミへ」はPC@に対する彼である。 性別と容姿は基本的にPC@の姿と同じになる。 名前はPC@と対照的な名前にすることが好ましい。苗字は特に思いつかなければ「柊」となる。 性格設定はシナリオ中にする機会がほとんどないが、GMやPLの趣味にすり合わせて軽く描写しておくことが好ましい。 特に思いつかなければ、後ろ暗い設定のないちょっとぼんやりとした雰囲気の読書好きな少女となる。 なお、彼女は決して平凡な少女だったというわけではない。 彼女の特殊性は、それとは知らずとも半魔であるPCB(及びNPCF)の親友となり、彼を日常に繋ぎ止めていた人柄にあったことを特記する。 <NPCE>"死霊課の刑事" シナリオ開始前まで「自動人形連続襲撃事件」の捜査を担当していた刑事。 しかし、担当を外されることになる。 彼が事件の担当から外された理由は、彼が個人的に交友のあった自動人形が事件の被害者となったことが原因である。(私怨による捜査を防ぐ目的) 特に名前が思いつかなければ名前は「黒野」(男性)となる。 彼が個人的に交友のあった自動人形の名前は、描写する必要があれば「セイレン」(女性型の自動人形)となる。変更してもかまわない。 <NPCB>"1年前の殺人事件の犯人" <NPCC>"自動人形襲撃事件の犯人" <NPCF>"友だち" PCBの学友であり、NPCDとの共通の友人。 彼の経緯については<シナリオ開始時点までの時系列等について>記載の通りである。 彼は魔物だが、そのことを知っている人間はいない。 ルーツはPCBのものと同一となる。戦闘におけるデータは後の項目【ボスデータ】が参考になる。 年齢と性別はPCBと同じにすることが好ましい。 また、名前はさりげなくPCBと対照的な名前になると格好いいが、あまりあからさまだと最初からシナリオの展開が予想されてしまうため、カタカナ表記にて「ありそうな名前」にしておくことが好ましい。 シナリオ名の「もうヒトリのキミへ」はPCBにとっての「もうヒトリの自分」である彼という意味も持っている。 特に名前が思いつかなければ名前は「八崎アスナ」(女子高生)となる。 ▼シナリオメモ書き (セリフとかは適宜ログから拾ったりいい感じにアドリブかまして!) ・オープニングシーン1 PC@がNPCAのラボで起動するシーン。 NPCAはPC@に次のことを告げる。 「PC@の持ち主となるはずだった人物が二日前に死んだこと」 「PC@の身柄は一時的に死霊課の預かりとなること」 「PC@に人としての名前を与える」 「PC@に『自分の生まれた理由を知りたいか?』と尋ねる」 ※この問いかけは適宜変更してかまわない、例えば『自分の生きる意味を知りたいか?』など、会話の流れやPC@のエゴによりふさわしい問いかけがあればそれに変えることが好ましい。 「PC@に『自動人形襲撃事件の捜査を手伝うように』伝える」 最後にNPCFがPC@を迎えにきてシーンエンドとなる。 ・オープニングシーン2 PCAが長沢遼から次のことを聞く。 「『自動人形襲撃事件』と『2日前のNPC@殺害事件』の発生について」 「『自動人形襲撃事件』と『2日前のNPC@殺害事件』の犯人は現場に残された痕跡から見て同一であると見られている」 「また、この2つの事件の犯人は現場に残された痕跡から『1年前の事件』と同一である可能性がある」 「前に自動人形襲撃事件の捜査を担当していた黒野は担当から外れることになったため、PCAに捜査を引き継いでほしい」 ※PCから黒野が担当から外れた理由を尋ねられた場合、問われた者は言いよどむ仕草をする。その上で、GMはPLに対して、GM発言として「それは情報判定でわかる」と伝える。 「『2日前の事件の被害者』の遺品と捜査をするよう伝える」 その時、部屋の扉が開き、刑事黒野と彼に連れられたPC@が登場する。 PCAは、PC@の顔に見覚えがあった……というところまで描写してシーンエンドとなる。 なお、この際PC@は人間性を減らさなくてよい。 ・オープニングシーン3 今日はNPCDの命日である。 PCBは友だちに連れられて、街に繰り出していた。 友だちはPCBの顔を覗き込み、少し心配そうな顔をする。 元気のないPCBを心配して、街に連れ出したのだ。 この友だちはNPCFである。 いいタイミングで、GMは今考えたフリをしてNPCFの下の名前を公開すること。 NPCFはPCBを連れて、屋台(路上販売)で何か食べようと提案する。 ここで食べるものがPL(PCB)の好物だと感情移入させやすいかもしれない。 たこ焼きでもアイスでもいいが、何も思いつかなければクレープ辺りにしておくのが無難だろう。私はクレープが好きだ。 ここで食べたものは後の演出などでも非常に使いやすい小道具になるため覚えておこう。 そして、列に並んでしばらくすると、NPCFは「ちょっとトイレに行くから並んでおいて」と言って駆け足で列から離れてしまう。 (実は、NPCFは遠目にPC@の存在を認識したために、発作的にPCBの目の前でPC@に襲いかからないように逃げています。しかし、ここではその事情は明らかになりません。) ここからPC@PCAPCBの合流を描写し、協力して事件を捜査する流れにもっていく。 なお、オープニングシーンは全て1シーンの扱いとして、PC@とPCAは人間性を減らさなくてもよい。 「ここでPCが合流して事件の捜査を始めてほしい」とぶっちゃけてしまうとスムーズかも。 NPCFからは 「ごめん、体調悪くなっちゃったから先に帰るね!><  今度埋め合わせするから!」 というメールが来る。 PCの合流と事件の捜査開始を描写したら、シーンエンドとなる。 次のシーンから調査フェイズとなる。 調べることのできる項目は「ここまでに描写された全てのNPC(長沢遼を除く)」と「各事件の現場」である。 ここでGMはPLに対し「情報判定をしても『○○が犯人である』というような直接的な情報はわからない」ということを伝えておこう。 以下の調査項目について、「PL又はPCがアスナを疑うのに十分な」情報が出そろうまで調査しつつミドルフェイズを進めていく。情報段階の目標値とざっくりとした情報を記載しているが、調査の順番等に応じて追加で真相に迫る情報を開示していこう。 <NPC@>"あなたの持ち主となるはずだった人間" 8・初老の男性で資産家。10年前に妻を亡くしており、遅くにできた子供であることも手伝って1人娘であるNPCDを溺愛していた。 10・柊要一郎が娘を失ってから、時々彼の元を訪れる人物がいたようだ。しかし、その詳細はわからない。残っていた痕跡も消されているようだ。 <NPCA>"あなたを作った人間" 8・自動人形技術者。注文に応じた外見の自動人形の作成や違法な改造を請け負っている。 裏社会では情報屋としても名を知られており、情報料次第で何でも教える。 10・1月ほど前に「人間を生き返らせる方法」の情報を求めて尋ねてきた人物がいた。NPCAは彼に「死体に覚醒した心魂機関でもぶち込めば生き返るんじゃないか」と答えた。 12・その人物は顔を隠していたため詳細は不明だが、(PCBと同じくらいの背格好の描写)だった。 <NPCB>"1年前の事件の犯人" 8・過去の捜査資料から、犯人のルーツは(PCBと同じ)であることがわかる。 "自動人形襲撃事件の犯人"と同じだ。やはり自動人形襲撃事件の犯人と同一人物であると見て間違いないだろう。 10・1年前は通り魔的な犯行という線で捜査されていた。 しかし、捜査資料でわかる限りで、犯人がこれ以前に人間を襲ったことはないようだ。そして、2日前の殺害された人物はNPCDの父親である。 このことから、通り魔的な犯行ではなかった可能性が高いということにPCは思い至って良い。 <NPCC>"自動人形襲撃事件の犯人" 8・現場に残された痕跡から、犯人のルーツは(PCBと同じ)であることがわかった。 1年前の犯人のものと同じだ。やはり1年前の犯人と同一人物であると見て間違いないだろう。 10・自動人形襲撃事件が発生する直前まで情報屋に「人間を生き返らせる方法」を聞いて回っている人間がいた。 <NPCD>"1年前に殺された親友" (この情報判定はピンゾロでなければ成功したとして良い。) PCBとは中学時代からの親友である。 それとは知らずとも、半魔であるPCBの親友となり、彼を日常に繋ぎ止めていた存在であった。 彼女に関しては、これ以上はいくら調べても「殺されるような理由のある人物ではなかった」ということしかわからない。 ※ここでGMは彼女がどういった人物であったのか描写するといいかもしれない。 <NPCE>"死霊課の刑事" 9・彼が事件の担当から外されたのは、彼が個人的に交友のあった自動人形が事件の被害者となったためである。 彼は、彼自身の絆とエゴのために事件の捜査に協力してくれる。 次の情報判定の達成値に+2する。 <NPCF>"友だち" 10・PCBの友人。NPCDとPCBの共通の親友でもある。小学生(中学校)の頃にNPCDのいる学校に転校してきて以来の親友だった、 PCBよりもNPCDとの付き合いは長い模様である。 12・市内のアパートでひとり暮らししている。 ※この情報が開示されることをトリガーに次のような描写をする。なお、この描写はPCがこの情報を調べなくてもNPCFの自宅へ行く旨の宣言をするなど、相応しいと判断したタイミングで行ってもよい。※ 場面はNPCFの住むアパートの前になる。 アパートの前にPCBが来ると、PCBの背中から声がかけられる。 NPCFだ。 PCBとNPCFは他愛ない会話をして別れる。 そこでPCBは気付く。 家に帰ったはずのNPCFは今、自分の背中から声をかけてきた。 いつから彼女は自分の後ろにいたのだろうか、と。 (実はNPCFはオープニングシーン以後PC達の後ろから彼らの動向を見張っていた。このことは死霊課経由でどこかのタイミングで伝えよう。街の監視カメラの映像等を使うといいかも。) <場所@>柊要一郎の家 柊要一郎が殺害された現場。 6・柊要一郎は、玄関口で殺害されていた。遺体は玄関に足を向け、うつ伏せになって倒れていた。 8・このことから、PCは2つの可能性に思い至っても良い。「後を付けられて帰宅直後に殺害された」か「誰かを家に迎え入れようとしていた」かだ。 10・犯人のルーツがPCBと同一であることがわかる。 <場所A>自動人形襲撃事件の現場 自動人形が襲撃された現場。 8・襲われた自動人形からはいずれも心魂機関が持ち去られていた。痕跡から見て、人間業ではないことは明らかである。 10・犯人のルーツがPCBと同一であることがわかる。 <場所B>1年前の事件の現場 NPCDが殺害された現場。 8・高い塀に挟まれた住宅街の小路。ここはNPCDの通学路だ。 10・NPCDが帰宅する時間帯は丁度人気がなくなるようだ。犯人はこのことを知っていたのだろうか? ▼クライマックスフェイズへ 情報収集を進めることで、PCたちが犯人の正体に確信を抱いたなら、あるいはNPCFに対して疑念を抱いたならば、クライマックスフェイズへ進んでもよい。 ここで、GMは「NPCFの住むマンションへPCが全員で向かうとクライマックスフェイズへ突入する」ことを伝える。 NPCFの部屋の玄関には鍵がかかっている。 何か不思議な力によって鍵は開かない。 しかし、玄関の前に立つと、扉1枚はさんで向こう側に誰かが立っていることに気付く。 NPCFだ。 NPCFは語りかけてくる。 「来たんだね、PCB」 「PCBには知られたくなかったよ」 「でもきっと、PCBに一番知って欲しかった」 そう言うと、NPCFの気配が扉から離れていく。 同時に、鍵の開く音がする。 部屋に立ち入ると、強風がPCたちを迎える。 窓は開け放たれており、部屋に人の気配はない。 NPCFはここから飛び降りたのだろうか? 窓の外に人影はない。 壁一面に貼られた紙がバサバサと音を立ててはためいている。 壁に貼られているのは、全てPCBとNPCDとNPCFの写真である。 テーブルの上には何も書かれていない日記帳が置かれている。 ここで感情判定(目標値10)を行う。 成功すると、この部屋の中に小規模な閉鎖型ドミニオンの入り口があることに気付く。 PCたちはこの部屋に充満するエゴの正体を知る。 それは「NPCFを自分だけのものにしたい」という欲望。 そして……テーブルの上に置かれた日記帳が風でめくられていく。 その最後のページには「PCBとずっと友達でいたい」と書かれていた。 さらに感情判定(目標値12)を行うことでドミニオンへの侵入方法がわかる。 (全員が失敗した場合は、シーンを切り替える処理で人間性を1d6減少させた上で再挑戦させてよい) ドミニオンへの侵入方法は「PCB」「NPCD」「NPCF」の3人へ絆を持っている人物がドミニオンへの侵入を望むことである。 (PCB本人であればNPCDとNPCFに対してのみ絆を持っていれば足りる) なお、条件を満たすPCがいなくても、全員が「人間性を2d6減少させる」もしくは「絆を1つエゴにする」ことでドミニオンへの入り口をこじ開けることができる。 (念のため、単に絆をエゴ化している場合は愛の効果で絆に戻すことができることを附記) (ドミニオンへの突入の描写) 壁一面に貼られた写真が風に舞い散り、視界を塞ぐ。 視界が開けたとき、君たちは夕焼けに赤く染まった校庭にいた。 PCBにとっては見覚えのある風景……PCBとNPCD、NPCFが通っていた中学校だ。 PCBには進むべき道がわかる。 毎日のように3人で通った、教室への道が。 ▼クライマックス前戦闘 廊下の真ん中で、PCたちに背を向けて立っている2人の後姿。 それはPC@とPCBのものに良く似ていた。 NPCDの似姿とPCBの似姿 データは殺戮機械(P240)を使用 片方が倒されると、残された敵は《自爆》を使用する。 倒すと、2人の似姿は(土くれになる、砂になる等好みの演出)する。 ※ここで現れるNPCDはNPCD本人の身体ではない。ドミニオンの主が生み出した魂を持たない土人形である。 ▼クライマックス戦闘 教室に入るとクライマックスフェイズになる。 乱雑に積み重ねられた机と椅子の山の上に2人の人影がある。 1人はNPCF。もう1人は眠るように瞳を閉じている少女、NPCD……の死体だ。 戦闘前RPをして戦闘開始。 GMとしては最初のプレイで戦闘中にNPCFに「――もう……ヒトリになるのは嫌だっ!!」というセリフを言わせられなかったのが心残りだったので、隙があったら言わせておこう。PLがシナリオ名のダブルミーニングに気付くかもしれないのでおすすめ。 ▼エンディング 見守ろう。 【ボスデータ】 ※実際のセッションで使用された八崎アスナのデータを参考として記載します。 それぞれ「人狼」「マジシャン/魔神」「天使」のルーツを持つデータとなっています。 実際のプレイの際には、このルーツをPCBのものと同一のものにし、設定を適宜変更してください。 ▼八崎アスナ(verMovie) 種別:吸血 ブラッド:ヴァンパイア ルーツ:ドラクル 【肉体】12/6 【技術】8/4 【感情】10/5 【加護】4/2 【社会】8/5 【白兵値】13 【射撃値】7 【回避値】5 【行動値】10 【FP】233 アーマー値:4 ガード値:7 攻撃:シェイドオントワイライト 対象:単体 射程:至近 判定値:12 ダメージ:<肉体>22+2d6 ≪暴虐の君主≫ 種別:攻撃、魔獣 メジャーアクション 単体 近接 対象に白兵攻撃、ダメージに+肉体B、1点でもダメージを与えた場合さらに狼狽を与える。 ≪鮮血の宴≫ 種別:魔獣 Lv1 マイナーアクション 自動成功 自身 そのメインプロセスにあなたが行う攻撃を対象:範囲に変更する。 ≪黄昏の幻想≫ 種別:魔獣 Lv2 マイナーアクション 自動成功 自身 そのメインプロセスの間、あなたが行う攻撃に対してガードを行えない。1シーン2回。 マイナーガード不可 ≪刻の支配者≫ 種別:20魔獣化 Lv1 効果参照 自動成功 自身 ムーブかマイナーを2回行う。1シーン1回。 《世界律:神速》 種別;なし Lv2 イニシアチブプロセス 自動成功 自身 即座にメインプロセスを行う。シナリオ1回制限。 《世界律:絶望》 種別:なし Lv2 DR直前 ダメージ+30。アーマーとガード値0として計算。 《世界律:不滅》 種別:なし Lv1 FP0になった時に使用。FP22に回復。 《世界律:超越》 種別:なし Lv1 自身の判定の達成値に+20。判定の直後使用。 ▼八崎アスナ(ver1) 種別人狼 ブラッド:ネイバー ルーツ:人狼 【肉体】12/6 【技術】8/4 【感情】10/5 【加護】4/2 【社会】8/5 【白兵値】13 【射撃値】7 【回避値】5 【行動値】10 【FP】233 アーマー値:4 ガード値:7 《シルバーレイン》 対象:単体 射程:至近 判定値:12 ダメージ:<肉体>22+2d6 《恐怖の咆哮》 種別:攻撃 Lv1 メジャーアクション 判定値:12 対象:範囲 射程:シーン 範囲の対象に【肉体】12+1d6点のダメージを与える特殊攻撃を行う。 対象は【回避】でドッジを行う。この攻撃で1点でもダメージを与えた場合、さらに狼狽を与える。 《パワーチャージ》 種別:なし Lv1 マイナーアクション 自動成功 自身 攻撃のダメージに【肉体B】(+6)。 《ナワバリ》 マイナーアクション Lv1 エンゲージを封鎖する。エンゲージ内での自らのあらゆる判定の達成値に+1。 《電光石火》 種別:魔獣 Lv2 イニシアチブプロセス 自動成功 自身 即座にメインプロセスを行う。未行動でなくては使用できず、即座にメインプロセス後に行動済みとなる。 《世界律:神速》 種別;なし Lv2 イニシアチブプロセス 自動成功 自身 即座にメインプロセスを行う。シナリオ1回制限。 《世界律:絶望》 種別:なし Lv2 DR直前 ダメージ+30。アーマーとガード値0として計算。 《世界律:不滅》 種別:なし Lv1 FP0になった時に使用。FP22に回復。 ▼八崎アスナ(ver2) 敵データ 種別:人間/魔界 ブラッド:ハーミット/デーモン ルーツ:マジシャン/魔神 【肉体】8/4 【技術】8/4 【感情】10/5 【加護】10/5 【社会】8/4 【白兵値】9 【射撃値】11 【回避値】5 【行動値】12 【FP】233 アーマー値:7 ガード値:4 《シルバーレイン》 対象:単体 射程:シーン 判定値:11 ダメージ:<感情>24+2d6 《殺戮の宴》+《弾幕魔術》+《呪圏拡大》 対象:範囲 射程:シーン 判定値:12 ダメージ:<感情>34+2d6 《呪文詠唱》+《弾幕魔術》+《呪圏拡大》※2ラウンド目から 対象:範囲 射程:シーン 判定値:14 ダメージ:<感情>39+2d6 《魔神の牙》+《弾幕魔術》+《呪圏拡大》※2ラウンド目から 対象:範囲 射程:至近 判定値:12 ダメージ:<感情>39+2d6 《災厄者》+《呪文詠唱》+《呪圏拡大》※2ラウンド目から 対象:範囲 射程:シーン 判定値:14 22+2d6点 《運命歪曲》 ダイス目1個振り直し、1ラウンド1回 《世界律:不変》 種別;なし Lv1 いつでも 自動成功 自身 バッドステータス1つを回復し、FPを5点減少させる 《世界律:神速》 種別;なし Lv1 イニシアチブプロセス 自動成功 自身 即座にメインプロセスを行う。シナリオ1回制限。 《世界律:絶望》 種別:なし Lv2 DR直前 ダメージ+30。アーマーとガード値0として計算。 《世界律:不滅》 種別:なし Lv1 FP0になった時に使用。FP20に回復。 ▼八崎アスナ(ver3) 種別:神聖 ブラッド:セレスチャル ルーツ:天使 【肉体】7/3 【技術】8/4 【社会】8/4 【加護】11/5 【感情】10/5 【白兵値】9 【射撃値】11 【回避値】5 【行動値】15 【FP】233 アーマー値:7 ガード値:4 《輝く闇》+《範囲攻撃》 対象:範囲 射程:シーン 判定値:11 ダメージ:〈加護〉23+2d6 《御使いの翼》《特務天使》 常時、行動値+5、飛行状態になる(適用済み) ダメージに+加護B(適用済み) 《天使の喇叭》+《神罰》 対象:シーン 射程:シーン 判定値:11 1シーン1回制限。対象に43+2d6加護属性ダメージを与える特殊攻撃を行う。 対象は【加護】でドッジを行う。 ガード不能。1点でもダメージを与えた場合、さらに放心と狼狽を与える。 《世界律:不変》 種別;なし Lv1 いつでも 自動成功 自身 バッドステータス1つを回復し、FPを5点減少させる 《世界律:神速》 種別;なし Lv1 イニシアチブプロセス 自動成功 自身 即座にメインプロセスを行う。シナリオ1回制限。 《世界律:絶望》 種別:なし Lv2 DR直前 ダメージ+30。アーマーとガード値0として計算。 《世界律:不滅》 種別:なし Lv1 FP0になった時に使用。FP21に回復。 《世界律:超越》 種別:なし Lv1 自身の判定の達成値に+20。判定の直後使用。